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書き方から見る作品の個性

よーやく買ってきた「マリみて」の新刊を読んでいるわけだが、ふとあることに気付いた。
「マリみて」の登場人物はみなそろって「普通の人間」だ。
ファンタジーやらSFにあるように、武器を持ったり、魔法を使ったり、冒険したり、世界を救ったりすることはない。
姉妹制度、という変わった制度はあるが、それが登場人物の性能、能力を(読者が存在する現実視点で)人外のレベルにすることはない。
あくまで登場人物は「現実的な一般人学生」なのだ。
だからよくあるファンタジー系小説と違い、現実的な日常を書いている。


さらに「マリみて」では、それぞれの話によってメインになる人物による一人称視点と第三者的視点が入り混じった書き方をする。

第三者的視点とはすなわち、登場人物内にその視点を持つものが存在しない視点、作者という神の視点だ。
作者が考える作品の設定から、一般的な理論、道徳、常識、世界観、裏事情など、登場人物の視点が介入しない形で書かれる。
登場人物の視点が介入しない部分は登場人物の世界観が入り込まない不可侵の領域だ。


ところで「マリみて」の場合、一人称的視点が非常に多い。
そして、一人称視点の持ち主が「マリみて」の登場人物なのだから、自然と内容は登場人物の世界観が基準となる。
つまりは、「『現実的な一般人学生』が持つ思考、世界観」で「マリみて」は構成されている。

日々平凡で、やたら小難しい理屈や言葉もなく、それでいて独り言や心の中での思考みたいな書き方をされているのはそれが理由だろう。



ここで別の作品に目を向けてみよう。
榊一郎の作品は第三者的視点が非常に多い作品だ。
特に「マリみて」とは違い、登場人物の容姿、世界観、設定、現実にも存在する理論。
それを細かい理屈や言葉を連結した造語で説明している。
第三者的視点が占める内容の領域がかなり広い。
この論理展開の多さは私好みの書き方だ。



日日日の「狂乱家族日記」の場合はまた特殊だ。
この作品はセリフがかなり特徴がある。
長さ、しゃべり方、語彙がみなそれぞれに違いがある。
そのおかげで、セリフが登場人物の性格規定に大きく貢献している作品だ。
特に特徴のある凶華を例にすると、彼女の傍若無人我神脳内感覚を連続的に言葉を組み合わせ、傍若無人厚顔無恥なセリフとして完成させる語彙能力とセンスは羨ましい(編集側の修正もあるだろうけど)



野梨原花南の「ちょーシリーズ」は宝石とかの言葉を使った情景、物質描写が(文章の美しさではなく、頭の中で内容から想像した景色が)綺麗になっていたことが記憶に残っている。
あとは、他の作品より食べ物の描写が多かったな、そこも好きな部分だ。
さらに今回の話しのテーマから離れるが、あのシリーズは女性が積極的で、前向きで、メインになって活躍する場の多さがお気に入り。




あーとーはー、星野亮の「ザ・サード」かな。
過酷な世界で生きる人と世界と(人以外の)生物のとの係わり合いが、リアルで過酷で儚く、それでいて幸福と楽しみに満ちていていい作品だ。
途中から単行本を見なくなったのだが、あれ完結しているのかな?
最後の〆方がパターン化してて、ちょっとその辺り残念な気がしていた作品だったが・・・。



・・・む?
気が付けばただの作品紹介になってるな。
ま、いいか。

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